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インプラント義歯(オーバーデンチャー)ってなに?入れ歯との違いやメリットを解説
「入れ歯がズレて噛みにくい」「インプラントにしたいけど、全部の歯に入れるのはちょっと…」 そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、インプラント義歯(オーバーデンチャー)です。
インプラント義歯は、少数のインプラントを使って入れ歯をしっかり固定する治療法で、「取り外せる手軽さ」と「しっかり噛める安定感」のどちらも叶える、バランスの取れた選択肢として注目されています。
本記事では、インプラント義歯の仕組みやメリット、従来の入れ歯との違い、治療の注意点まで、わかりやすく解説します。治療を検討している方はもちろん「そもそも何が違うの?」という疑問をお持ちの方も、ぜひ参考にしてください。
インプラント義歯(オーバーデンチャー)とは?
インプラント義歯(オーバーデンチャー)とは、あごの骨に埋め込んだ少数のインプラントを土台にして固定するタイプの入れ歯です。
通常の総入れ歯は歯ぐきの上に乗せるだけなので、外れやすかったり、ズレたりしやすいというデメリットがあります。それに対してインプラント義歯は、インプラントによって入れ歯がしっかりと支えられるため、より安定感があり、よく噛める入れ歯として注目されています。
つまり、「入れ歯の取り外しができる手軽さ」と「インプラントのしっかりとした固定力」をあわせ持った、両者の良いところを組み合わせた治療法と認識いただければわかりやすいでしょう。
基本的には2~4本のインプラントを埋め込み、そこに入れ歯を「カチッ」とはめる仕組みです。入れ歯は自分で取り外しができるため、お手入れもしやすく、清潔に保ちやすいのも特徴です。
「インプラントにはしたいけれど、すべての歯に入れるのは大変そう…」という方にも、費用や身体的な負担を抑えつつ、噛む力や快適さを取り戻せる治療法としておすすめです。
インプラント義歯(オーバーデンチャー)のメリット
インプラント義歯(オーバーデンチャー)は、「よく噛める」「外れにくい」「手入れしやすい」といった点で、従来の治療法と比べて多くの利点があります。
ここでは、主なメリットをわかりやすくご紹介します。
食事や会話時の安定性が高い
インプラント義歯は、あごの骨に埋め込んだインプラントを使って入れ歯をしっかり固定するため、噛んだときや話すときにもズレにくく、安定感があります。
硬いものでも安心して噛めるので、食事中のストレスが大きく減るのが特長です。
通常の入れ歯では、歯ぐきの上にのせているだけなので、噛むと浮いたり、話すときに動いてしまうことも。その点、インプラント義歯はしっかり固定される構造のため、快適さがまったく違います。
取り外しができて手入れがしやすい
インプラント義歯は、入れ歯部分を自分で取り外して洗うことができるため、お手入れが簡単で清潔に保ちやすいのも魅力です。日々のケアがしやすいことで、お口の中の健康も維持しやすくなります。
これに対して、固定式のインプラントは毎日のブラッシングに加えて、歯科医院での定期的なクリーニングも欠かせません。「自分で丁寧にお手入れしたい」「汚れをしっかり落としたい」という方には、取り外せるインプラント義歯の方が適しています。
インプラントよりも費用が安い
インプラント義歯は、少ない本数のインプラントで広範囲の入れ歯を支えるため、費用を大きく抑えられるというメリットもあります。「インプラントにしたいけれど、全部の歯に入れるのは費用が高すぎる…」と悩んでいる方にも、現実的で続けやすい選択肢です。
通常のインプラント治療では、歯の本数分すべてにインプラントを埋め込むケースも多く、費用が高額になりがちです。その点、インプラント義歯はコストと機能性のバランスが取れた治療法といえるでしょう。
体への負担が少ない
埋め込むインプラントの本数が少ない分、手術の範囲も小さく、治療期間も比較的短く済みます。そのため、ご高齢の方や全身の健康状態に不安がある方でも取り入れやすい治療法です。
通常のインプラント治療では、複数本を埋入する大きな外科手術が必要になる場合もあります。その点でインプラント義歯は、身体的な負担を抑えながら「しっかり噛める」環境を目指せる治療法です。
見た目が自然で気づかれにくい
インプラント義歯は、人工歯の色や形が自然に作られており、見た目も違和感がありません。金属のバネなどが見えないデザインも選べるため、人前でも自然な笑顔を保ちやすいのが特長です。
一方、通常の入れ歯では金具が見えてしまったり、歯ぐきとの境目が不自然に見えたりすることもあります。「見た目にこだわりたい」「入れ歯と気づかれたくない」という方にも、インプラント義歯はおすすめです。
インプラント義歯と入れ歯の違い
「インプラント義歯と入れ歯って何が違うの?」という疑問にお答えするために、主な項目ごとの違いを一覧表にまとめました。
それぞれの特徴を比較しながら、自分に合った選択肢を考える参考にしてください。
インプラント義歯は、安定感があり、しっかり噛めるのが大きなメリットです。一方で、手術が必要だったり、費用がやや高めだったりする点は確認しておきましょう。
これに対して通常の入れ歯は、体への負担が少なく、費用も抑えられるのが利点ですが、ズレやすさや噛みにくさが気になる場合もあります。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
インプラント義歯の注意点
インプラント義歯(オーバーデンチャー)は、入れ歯と比べて多くのメリットがありますが、事前に知っておきたい注意点もいくつかあります。
ここでは、治療を検討するうえで理解しておきたい2つのポイントをご紹介します。
入れ歯に比べると費用が少し高い
インプラント義歯は、あごの骨にインプラントを埋め込む外科処置が必要となるため、保険適用外(自費診療)となるのが一般的です。そのため、保険で作れる通常の入れ歯と比べると、費用がやや高くなる傾向があります。
ただし、すべての歯にインプラントを入れる「フルインプラント」よりは、インプラント本数が少ない分、費用は抑えられます。「できるだけしっかり噛めるようにしたいけれど、費用も気になる」という方には、バランスの良い選択肢といえるでしょう。
インプラント手術が必要になる
インプラント義歯は、入れ歯を安定させるために2〜4本のインプラントをあごの骨に埋め込む手術が必要です。このため、全身の健康状態やあごの骨の状態によっては、治療が難しい場合もあります。
とはいえ、インプラント義歯で使用する本数は少ないため、手術の負担は比較的軽めです。
福岡でインプラント義歯をご検討の方は加納歯科クリニックへご相談ください
インプラント義歯(オーバーデンチャー)は、入れ歯の手軽さとインプラントの安定性をあわせ持った、バランスの良い治療法です。
「入れ歯が合わない」「しっかり噛めるようになりたい」「でもフルインプラントは不安」という方にとって、現実的で負担の少ない選択肢となります。
渡辺通駅すぐの【加納歯科クリニック】では、
- ・歯科用CTやマイクロスコープによる精密な診断
- ・補綴(ほてつ)専門の歯学博士を中心としたチーム医療
- ・患者様の想いを第一に考えたカウンセリング
を通して、一人ひとりに最適なインプラント義歯治療をご提案しています。「まずは話だけでも聞いてみたい」という方も歓迎です。ぜひお気軽にご相談ください。
インプラント義歯の症例
ここでは、加納歯科クリニックで実際に治療を行ったインプラント義歯(オーバーデンチャー)の症例をご紹介します。「入れ歯が合わずに困っている」「すべてをインプラントにするのは不安」という方にとって、現実的で効果的な選択肢であることがわかります。
【症例1】下の入れ歯が動いてしっかり噛めなかった70代女性
- 年齢・性別: 70代・女性
- お悩み: 下の入れ歯が動いて噛めない
- 治療内容: 下顎にインプラント2本埋入 → オーバーデンチャー装着
- 術後の変化: 噛む力が向上し、義歯が安定
- 患者様の声:「2本のインプラントだけなら怖くなかった。しっかり噛めてうれしい」
長年、下の入れ歯が安定せず「噛めない」「食事が楽しめない」と悩んでいた70代の女性の患者様。すべての歯にインプラントを入れるのは抵抗があったものの、下顎に2本のインプラントを埋入して義歯を固定する方法を選択しました。
手術は短時間で終わり、「2本くらいなら怖くなかったし、思い切ってよかった」とのお声をいただきました。治療後は噛む力が格段に安定し、入れ歯がズレない快適さに驚かれています。現在も明るい笑顔で定期メンテナンスに通われています。
【症例2】上の入れ歯がすぐ外れるのが悩みだった70代後半の女性
- 年齢・性別: 70代後半・男性
- お悩み: 上の入れ歯が外れやすい、話すときに外れる不安
- 治療内容: 抜歯後、骨のある部分にインプラント追加埋入 → 義歯を固定
- 術後の変化: 義歯が安定し、食事・会話が快適に
- 患者様の声:「外食も楽しめるようになり、手術も思ったより平気でした」
「話している最中に入れ歯が落ちてしまう」とお悩みだった70代後半の男性の患者様。残っていた悪い歯を抜歯したうえで、左右のバランスをとるようにインプラントを追加埋入し、入れ歯の安定性を改善しました。
手術に不安を抱えていましたが、骨のしっかりある部分を見極め、最小限の手術で対応。 「これくらいの手術なら全然大丈夫でした。今は外食も楽しめますし、人前で笑えるようになりました」と、喜びの声をいただいています。
こうした症例からもわかるように、インプラント義歯は「噛めない・外れる」という入れ歯の悩みを解消しながら、身体への負担を抑えた治療法です。
「インプラントは不安だけど、入れ歯では満足できない…」という方にこそ、ぜひ一度ご相談いただきたい選択肢です。
インプラント義歯に関するよくある質問
インプラント義歯は誰でも受けられますか?
インプラント義歯は多くの方に対応可能な治療法ですが、全身の健康状態やあごの骨の状態によっては制限が出る場合もあります。糖尿病や心臓病などの持病がある方、骨が極端に少ない方などは、事前にしっかりと診査が必要です。
当院では、CTを用いた精密検査と丁寧なカウンセリングを行い、一人ひとりに合わせた無理のない治療計画をご提案しています。ご不安な方も、まずはお気軽にご相談ください。
手術は痛いですか?どのくらい時間がかかりますか?
インプラントを埋め込む際には局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。手術時間は、インプラントの本数や口の中の状態にもよりますが、1〜2本程度であれば30〜60分程度が目安です。
また、術後の腫れや痛みも一般的には数日で落ち着き、痛み止めでコントロールできる程度のことが多いです。心配な方には、静脈内鎮静法などリラックスした状態で受けられる麻酔法にも対応しています。
インプラント義歯の寿命はどれくらいですか?
インプラント自体は10年〜20年以上もつことが多く、適切なメンテナンスを行えば長期間使用可能です。
入れ歯部分(人工歯や土台)は使用状況により数年ごとに修理・交換が必要になることもありますが、調整がしやすい構造になっています。
定期的なメンテナンスと正しいケアを行うことで、快適な状態を長く保つことができます。
保険は使えますか?費用はどのくらいかかりますか?
インプラント義歯は、基本的に保険適用外の自費診療となります。費用は使用するインプラントの本数や入れ歯の素材・設計によって異なりますが、一般的には片あごで100万円〜150万円程度が目安です。
すべての歯にインプラントを入れるフルインプラントが片あごで300万円~400万円ほどかかることと比べると、インプラント義歯は費用を抑えられる選択肢です。当院では、事前に費用や治療内容をしっかりご説明いたしますのでご安心ください。
入れ歯部分はどのように手入れすればいいですか?
インプラント義歯は、入れ歯部分を自分で取り外して洗うことができます。1日1回は外して、専用のブラシや洗浄剤で清掃するのが理想的です。
また、インプラント周囲も専用の歯ブラシやフロスでやさしく清掃することで、清潔に保つことができます。清掃方法は、治療後にスタッフが丁寧にご説明しますのでご安心ください。
インプラント義歯は見た目も自然に仕上がりますか?
はい、見た目にも配慮した設計が可能です。人工歯の色や形は周囲の歯に合わせて自然に仕上げることができ、金具が目立たないデザインも選べます。
「入れ歯と気づかれたくない」「自然な笑顔を保ちたい」という方にも、審美面で満足していただけるケースが多いです。
途中で合わなくなったらどうすればいいですか?
使用しているうちに入れ歯のフィット感が合わなくなる場合もありますが、インプラント義歯は取り外し式なので、比較的簡単に調整が可能です。
入れ歯が浮いてきた・当たって痛いなどの違和感を感じたら、早めに歯科医院でのチェックや調整を受けることで快適さを取り戻せます。