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入れ歯の代わりになるものは？インプラントやブリッジなど最新の選択肢を解説
「入れ歯を使っているけど、ズレる・痛い・喋りにくい」そんな不満を感じている方も少なくありません。こうした悩みは入れ歯以外の治療法で解消できるケースがあります。
今回は、「総入れ歯」「インプラントオーバーデンチャー」「インプラント固定式ブリッジ」など、機能性と快適さを両立できる代替治療について詳しく紹介します。
ご自身に合う方法を見つけるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
入れ歯の代わりになる治療法とは？
「入れ歯が合わない」「見た目が気になる」「しっかり噛めるようになりたい」といったお悩みをお持ちの方には、大きく分けて次の3つの選択肢があります。
- ・総入れ歯（可撤式：ご自身で取り外すタイプ）
- ・インプラントオーバーデンチャー（半固定・可撤式：少数のインプラント＋取り外せる入れ歯）
- ・インプラント固定式ブリッジ（完全固定：ご自身では取り外さないタイプ）
それぞれの特徴を理解することで、「手術への抵抗感」「費用」「見た目」「噛みやすさ」など、ご自身が何を優先したいかに合わせて治療法を選びましょう。
総入れ歯（可撤式）
総入れ歯は、歯をすべて失った場合に、歯ぐき全体を覆う大きな入れ歯で噛む力を補う治療法です。
保険診療の範囲内でも作ることができ、外科的な手術も不要なため、多くの方に選ばれてきた方法です。
【特徴】
- ・手術をせずに治療ができる
- ・保険診療の総入れ歯を選べば、比較的費用を抑えられる
- ・自分で取り外して洗浄できるため、清掃方法が分かりやすい
【注意点】
- ・歯ぐきの上に乗せて使うため、ズレや外れを感じることがある
- ・噛む力が弱く、硬いものが噛みにくい場合がある
- ・長年の使用で歯ぐきが痩せてくると、作り直しや調整が必要になる
インプラントオーバーデンチャー（インプラント義歯／半固定・可撤式）
インプラントオーバーデンチャーは、主に歯をすべて失った総義歯が適応の患者様に対して、2〜4本のインプラントを埋め込み、それを支えにして入れ歯を固定する治療法です。
「インプラントの安定感」と「入れ歯の取り外しやすさ」の両方を活かせる、中間的な選択肢です。
【特徴】
- ・インプラントで支えるため、総入れ歯に比べてズレ・外れが大きく減る
- ・会話や食事がしやすくなり、「外れそう」という不安が少ない
- ・入れ歯部分は自分で取り外せるので、清掃がしやすく衛生的
- ・フルマウスのインプラント治療より、インプラント本数を抑えやすい
【注意点】
- ・少数でもインプラント手術が必要になる
- ・インプラントの本数や構造によって費用が変動する（自費診療）
- ・長く快適に使うために、定期的なメンテナンスが欠かせない
「フルインプラントは負担が大きそうだけれど、今の入れ歯より安定させたい」という方に向いている治療です。
インプラント固定式ブリッジ（完全固定）
インプラント固定式ブリッジは、複数本のインプラントを土台として、その上に連結した人工の歯（ブリッジ）を固定する治療法です。
ご自身で取り外すことはなく、天然の歯に近い感覚で噛めるようになることを目指します。
【特徴】
- ・固定式のため、入れ歯のような「ガタつき」や「外れそう」という不安が少ない
- ・噛む力をしっかり発揮しやすく、硬いものも噛みやすくなる
- ・歯の形や色を細かくデザインでき、見た目の自然さを追求しやすい
【注意点】
- ・複数本のインプラント手術が必要となり、外科的負担は3つの中で最も大きい
- ・自費診療となり、インプラントの本数やブリッジの範囲・素材によって費用が大きく変わる
- ・毎日の歯みがきと、定期的な専門的クリーニングによるメンテナンスが必須
「取り外し式ではなく、できるだけ自分の歯に近い感覚でしっかり噛みたい」「見た目と機能をしっかり回復したい」という方に適した選択肢です。
総入れ歯／インプラント・オーバーデンチャー／インプラント固定式ブリッジの特徴比較
入れ歯の代わりとなる治療法には、それぞれメリットとデメリットがあります。「見た目」「噛みやすさ」「費用」「期間」など、どこを重視するかによって最適な治療法は変わります。
ここでは、代表的な3つの治療法（総入れ歯／インプラント・オーバーデンチャー／インプラント固定式ブリッジ）を、項目ごとに表で整理して比較していきます。
見た目・審美性
治療後に「自然に笑えるかどうか」「人からどう見えるか」は、多くの方が気にされるポイントです。
それぞれの治療法が、どのくらい自然な見た目を目指せるのかを比べてみましょう。
噛み心地・安定感
「しっかり噛めるか」「食事中にズレないかどうか」は、日常生活の快適さに直結します。
噛んだときの安定感や、会話のしやすさの違いを比較してみましょう。
費用の考え方と保険適用の有無
費用は治療を選ぶうえで非常に大きな要素です。
ここでは、「費用負担のイメージ」と「保険適用の有無」という同じ軸で整理しています。
治療期間と通院回数
「どのくらいの期間で治療が終わるか」「どのくらい通院が必要か」は、仕事や生活の予定にも影響します。
メンテナンスのしやすさ
治療後のお手入れが自分で続けられるかどうかも大切です。毎日のケアのしやすさと、定期検診のイメージをそろえて比較します。
体への負担・他の歯への影響
「骨や歯ぐきにどんな影響があるか」を、同じ観点でそろえて整理しています。
入れ歯の悩みごとにおすすめの治療法
入れ歯を使っている方の多くが、「ズレる」「噛めない」「見た目が気になる」など、何かしらの不便を感じています。こうしたお悩みも、原因に合った治療法を選ぶことで、改善できるケースが少なくありません。
ここでは、よくあるお悩み別に、「総入れ歯」「インプラントオーバーデンチャー」「インプラント固定式ブリッジ」 の3つの中からおすすめの選択肢を整理してご紹介します。
入れ歯がズレて喋りにくい場合
会話中に入れ歯が動くと、発音がしにくくなるだけでなく、人前で話すこと自体に抵抗を感じてしまう方も少なくありません。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラントオーバーデンチャー
- インプラントを留め具のように使い、入れ歯をしっかり支えることで、「喋るたびに外れそう」という不安を大きく減らせます。
- ・第2候補：インプラント固定式ブリッジ
- 取り外し式ではなく、歯を固定してしまいたい方にはこちらが候補になります。
- 会話中に動いたり外れたりする心配がほとんどありません。
- ・第3候補：総入れ歯（再調整・再製作を含む）
- まずは総入れ歯の調整や作り直しで改善する場合もありますが、それでもズレが続く場合は、インプラントを併用した治療を検討します。
固いものが噛みにくい・噛む力が弱い場合
総入れ歯は歯ぐきで支える構造のため、噛む力が天然歯より弱くなりやすいといわれています。 「お肉でもステーキのような厚いものや漬物など、少し硬いものがつらい」というお悩みもよく聞かれます。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラント固定式ブリッジ
- 骨にしっかり固定されるため、噛む力を発揮しやすく、硬いものも噛みやすくなります。
- ・第2候補：インプラントオーバーデンチャー
- 総入れ歯と比べて噛む力がぐっと改善しやすく、「ある程度しっかり噛めれば十分」という方に向いています。
- ・第3候補：総入れ歯
- 調整や精密な作り直しで噛み心地を改善できることもありますが、噛む力そのものを上げたい場合には、インプラントを併用した治療のほうが効果的なケースが多くなります。
見た目が気になる・自然な口元にしたい場合
「人工的に見えるのが気になる」「人前で思いきり笑いにくい」といった、見た目に関するお悩みです。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラント固定式ブリッジ
- セラミックなどの素材で、歯の色・形・透明感を細かくデザインできるため、最も自然な見た目を目指しやすい治療です。
- ・第2候補：インプラントオーバーデンチャー
- 入れ歯自体のボリュームを抑えたり、歯並びや歯の色を整えたりすることで、総入れ歯より自然な印象に近づけることが可能です。
- ・第3候補：総入れ歯
- 自費の精密義歯であれば、歯ぐきや歯の色を工夫して自然な見た目に近づけることもできますが、より審美性を重視する場合はインプラントを併用した治療が候補になります。
入れ歯の違和感が強く、装着できない場合
「入れ歯をつけると吐き気がする」「しゃべりにくくてつけていられない」といった場合、入れ歯の厚みや形が合っていないことが多く、心理的なストレスにもつながりがちです。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラント固定式ブリッジ
- 「取り外し式をやめたい」「入れ歯そのものから卒業したい」という方に向く選択肢です。上あごの床（ピンクの部分）が不要になる設計も多く、違和感を大きく減らせます。
- ・第2候補：インプラントオーバーデンチャー
- 従来の総入れ歯より薄く・コンパクトな形にできることが多く、厚みやズレによる違和感が軽くなることが期待できます。
- ・第3候補：総入れ歯（精密義歯としての再設計）
- 金属を使った薄い床の総入れ歯など、精密な作製で違和感が軽くなることもありますが、「どうしても入れ歯自体が苦手」という場合はインプラント併用治療を検討します。
入れ歯が合わなくなってきた・外れやすくなってきた場合
長年使っていると、歯ぐきが痩せて入れ歯が合わなくなり、「最近よく外れる」「落ちやすくなった」と感じることがあります。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラントオーバーデンチャー
- インプラントが“支え”となるため、歯ぐきが多少変化しても安定性を保ちやすくなります。
- ・第2候補：インプラント固定式ブリッジ
- 入れ歯そのものをやめ、固定式に切り替えることで、外れる心配をほとんどなくすことができます。
- ・第3候補：総入れ歯（再調整・再製作）
- リライン（義歯の裏打ちの敷き替え）や新しい総入れ歯の作製で対応できる場合もありますが、繰り返し合わなくなる場合には、インプラントを併用した治療が長期的には安定しやすい選択肢となります。
費用を抑えながらも、できるだけ快適さを求めたい場合
「フルインプラントほどの費用はかけられないけれど、今の入れ歯の不便さは何とかしたい」というお悩みもよくあります。
おすすめの治療法（優先度イメージ）
- ・第1候補：インプラントオーバーデンチャー
- フルマウスのインプラント固定式ブリッジよりもインプラントの本数を抑えやすく、費用と安定性のバランスがとれた治療です。
- ・第2候補：総入れ歯（精密義歯）
- 保険の総入れ歯から、自費の精密義歯に切り替えることで、装着感や見た目の改善が期待できるケースもあります。
- ・第3候補：インプラント固定式ブリッジ
- 初期費用はかかりますが、「将来的な再治療を減らし、長く快適に使いたい」という観点では、トータルでのメリットが大きくなるケースもあります。
歯を失った際、入れ歯だけが選択肢ではありません！
歯を失ったときの治療法は一つではありません。そして、その選択には、「噛めるようになる」以上に大切な要素がいくつも関わってきます。
だからこそ私たちは、「何の治療をするか」だけでなく「なぜそれを選ぶのか」「本当に納得しているか」ということを 患者様と一緒に考えていく時間を大切にしています。
患者様一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案
加納歯科クリニックでは、歯を失った際に「総入れ歯」「インプラントオーバーデンチャー」「インプラント固定式ブリッジ」など、複数の治療法から最適な方法をご提案しています。
歯科用CTやマイクロスコープを活用した精密な診断により、歯ぐき・骨・咬み合わせの状態を正確に把握。補綴（ほてつ）治療を専門とする歯学博士を中心に、各分野の専門医が連携して治療を行います。
「痛みがある」「噛めない」「見た目が気になる」など、お悩みの内容は人それぞれです。カウンセリングを重視し、患者様のご希望・生活スタイル・ご予算に合わせた最適な治療プランを立てています。
☑ 入れ歯が合わずに痛い
☑ インプラントに興味はあるが費用や手術が心配
☑ 見た目も自然で長持ちする治療を選びたい
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
